宝塚月組 梅芸公演《ON THE TOWN》感想
期せずして梅芸版の役替わりの2パターンとも観に行くことになって、ちょっと役替わり三人娘のことを書こうかと。
(1) クレア・デ・ルーン
(3) ルーシー・シュミーラー
(1) クレア・デ・ルーン
A→夢奈瑠音
B→海乃美月
まずAパターンを観劇。
るねちゃんの絶妙なオカマ感(褒めてます)と、欲望に忠実なクレアの変態性(褒めてます)が異様にマッチしてる…!
博物館で急にオジーと恋に落ちちゃう自由人なところとか、
婚約者ピットキンに「ねぇピットキンダーリン、お願い。わかるでしょ?」と、お支払いだけ押し付けちゃう、ちょっと理解しがたいところとか。
るねちゃん自体が不自然な(褒めてます)存在であるからこそ、ストンと入ってくる感じがした。
で、これをBパターンでうみちゃんがやったらどうなるかというと。
うみちゃんが可愛すぎて、普通に浮気な子にしか見えなかった(笑)。
鳳月さんとうみちゃんで美男美女、単純にお似合い。だからピットキンとクレアが婚約してるんだという前提がどうしてもしっくり来ず。。。
全体的にはるねちゃんバージョンのほうがいいかなーと思いつつ、うみちゃんがすごかったのはアドリブ(?というか、おそらく演者さんが自分で工夫して演出してる部分)。
主人公のゲイビーを追っかけてきた警察官たちを追い払う場面で、うみちゃんが飛び跳ねながら身体をくの時に曲げるという、ものすごい跳躍を見せている(笑)。
うみちゃんて見た目が可愛いからつい、か弱いイメージを持ってしまうけど、「この子やるなぁ」って思わせてくれた一場面。
大劇場公演のときの妖艶な太夫さんに引続き、トップ路線とは違う役の深みをまだまだ見てみたいって思わせてくれた。うみちゃん好き。
※身体能力という点ではるねちゃんも相当すごくて、アイビーのふりしてゲイビーの前に現れるときには鞄を放り投げてスカートのままキレイな側転をかましていらっしゃった(笑)。好き。
A→白雪さち花
B→夢奈瑠音
白雪さんの時点で、コミカルキャラか!?って思ったけど(笑)、意外と真面目に主要ポジション。
配役的に、Bパターンはるねちゃんがありちゃん(チップ)を口説くなんて…!と楽しみにしていた組み合わせ。←
だって、大劇場(夢現無双)であれだけ仲悪い兄弟役やってたのに…絶対違和感でしょ…と思いきや、
全っ然違和感なかった。さすが役者さん(今更)。
これはAもBもどっちもよかったな。
しいて言えば、ありちゃん(チップ)がヒルディを口説くときに
白雪さんには「こっちに来て」と言い、
るねちゃんには「こっちにおいで」と言っていたのは、何か使い分けがあるのかな。
(どっちにしてもありちゃんの色気がやばすぎて、あのシーンでは会場中の血圧が上がっていたと思う…笑)
(3) ルーシー・シュミーラー
A→海乃美月
B→白雪さち花
うみちゃん!!!!
衝撃。いやー衝撃。
詰め物?か何かで、すごく体格の良い(婉曲表現)女の子になってて、くしゃみが止まらないという「あぁアメリカのコメディーだなー!」という設定のお役。
ヒルディとチップがいい感じになっているところをコミカルなくしゃみで邪魔するという、男性で言ったら三枚目の役。
それをうみちゃんがやるの??…と思っていたら、これがなんともハマり役!!
か、可愛いぃぃ(*´Д`*)♡
しかも、面白い!!
反対に、白雪さんがやるともう見るからに面白いので、中身がその期待を超えてこない感じ。期待値って怖い。
◇おまけ
両パターンとも、最後のショーではるねちゃんは男役として出演。
メイクはそのままだったけど、女用のメイクだったんだなということがはっきりわかる!!
顔は同じなのに、きちんとメイクを使い分けてるんだなぁとわかった。やっぱりプロってすごい。
(とはいえ、中身は女の人なのに、女役をやると誰でもオカマっぽくなるんだよなぁ…それは永遠の謎。)